こんにちは、まどわくです。
最近、何をしても楽しくない、仕事に行くのがつらい……そんな違和感を感じたことはありませんか?
私自身、うつ病と診断され、休職を経験しました。今振り返ると、あの時すでにサインは出ていました。でも、当時の私はそれに気づかず、無理を続けてしまったのです。
今回は、私が休職前に感じた違和感や、うつ病のサインについて詳しくお話しします。
このブログでは、私が経験した「うつ病による休職」や「定年退職」をテーマに、定年前後のリアルな現実を発信しています。同じような悩みを持つ方々の気づきや参考になれば幸いです。
うつ病のサインは、体の変化から始まる
今振り返ると、私のうつ病のサインは休職する1年以上前から出ていました。
最初に感じたのは「体の変化」です。朝、目が覚めてもまったく体が動かない日が増えていきました。まるで鉛のように体が重く、布団から出るのが異常につらい。若い頃は、風邪気味で休んでも1日寝れば元気になれたものですが、それとはまったく違う感覚でした。
特に「仕事に行くのが怖い」「職場に足を踏み入れたくない」という強い嫌悪感を抱くようになったのは大きな変化でした。これは単なる怠けや気分の問題ではなく、心と体が悲鳴を上げていたのです。
さらに、寝ても寝ても疲れが取れず、日中はずっと体がだるい状態が続きました。仕事中も集中力が続かず、何をしてもぼんやりしている。いつもの仕事が終わる頃には、何もしていないはずなのにぐったりと疲れ果てていました。
そして、夜になるとなぜか眠れない。やっと眠りについたと思っても、夜中の2時や3時にふと目が覚め、理由もなく不安な気持ちに襲われました。これが続くと、朝を迎えることが憂鬱になっていきました。
以前はぐっすり眠れていたのに、いつの間にか「眠ることすらストレス」になっていたのです。
心の変化は、気づかないうちに進行する
次に気づいたのは「心の変化」です。
ちょっとしたミスをすると、異常に苛立ったり、逆に極端に落ち込んだりするようになりました。
もともと私は、失敗してもすぐに切り替えられるタイプでした。新しいアイデアを次々と考えて対処できることが自分の強みだったのですが、ある時から「ミスをすると、それ以上考えたくない」という気持ちが強くなり、やる気がまったくなくなっていきました。
趣味にも興味がなくなりました。
毎週のように楽しんでいた釣りもやめてしまいましたし、自転車をカスタムするのも好きだったのに、触ることすら億劫になりました。以前なら新しいパーツを買うとワクワクしていたのに、今では箱から出すことすら面倒。毎シーズン待ち遠しかったスキーにも、まったく行きたいと思わなくなりました。
食事の楽しみも失いました。何を食べても、すべて同じ味がする。美味しいとかまずいとか、そういう感覚すらなくなってしまい、「これ美味しいね」と言うのがつらくなるほどでした。
「自分の心が動かない」──この変化に、当時の私は気づけなかったのです。
仕事の異変は、気力の低下のサイン
仕事にも異変が起こりました。
集中力が続かず、簡単なミスが増えました。メールを読み飛ばしたり、開くのが面倒で未読のまま放置することが増え、依頼された仕事を自覚できなくなっていきました。気づけば上司や同僚から催促されることが増え、「申し訳ない」という気持ちと同時に、「もう何もしたくない」と思うようになりました。
何かを決めるのが面倒になり、意見を求められても「わからない」と答えるのが普通になっていました。
気がつけば、「自分なんて、いないほうがいい」と考えるようになり、休職になった時のために、仕事や身の回りの整理を始めていました。
今考えると、これらはすべて、うつ病のサインだったのです。
サインを無視しないで
最初の頃は、ただの疲れだと思い込んでいました。
「少し休めば大丈夫」「しばらくすれば元のペースに戻れる」と信じていたのです。でも、心や体が発する違和感は、無視してはいけませんでした。
「会社なんて、早めに休んでしまえばよかった」──今はそう思えます。
無理をし続けても、結局、心も体も壊れてしまうだけ。「今は休む時だ」と受け入れることが大切でした。
でも、そんなふうに思えなくなるのが、うつ病です。無理をして、それでもできない自分を責めてしまう。負のループに陥る前に、どうか気づいてください。
もし、少しでも当てはまると感じたら、絶対に無理をしないで、誰かに相談してください。
周りに、そんな人がいたら、「仕事をしないヤツ」ではなく、「もしかしたら病気かもしれない」と思って接してあげてください。
病気なんだから、自分を責める必要はありません。
そして、忘れないでほしいのは── うつ病は治る病気です。
「誰にも相談できない」と思っているなら、どうか一人で抱え込まないでください。家族、友人、専門家、どんな相手でもいいので、自分の思いを少しでも話してみてください。あなたの苦しみをわかってくれる人は、必ずいます。
私も苦しみましたが、産業医の一言に救われました。そして、今こうして振り返ることができています。
この経験が、あなたや周囲の人の気づきになれば幸いです。