こんにちは、まどわくです。
私は58歳でうつ病を発症し、会社を1年4ヶ月休職したのち、そのまま60歳で定年退職を迎えました。
そして今は、いわゆる「無職」として1年が経過しています。
無職になったのは、自由に時間を使いたいと思ったからです。とはいえ、何もせずに過ごす時間も少なくありません。そんな時は、ブログを書いたりYouTube動画を作ったりしています。
どうせやるなら収益も欲しいという気持ちがあり、「無職」と言いながら実質フリーで働いているようなものです。何歳になっても、働いてお金を稼ぎたい。そして、好きなことをして欲求を満たしたい。そうした思いが、人生に張りを与えてくれます。
今回は、定年後1年間を無職で過ごした経験から「定年後に働くことの意義」について考えてみました。
第1章 お金の不安と定年後の現実
定年を迎える時に一番心配だったのは、やはりお金のことです。
私自身は継続雇用を希望しませんでしたが、同僚の多くは継続雇用を選びました。理由の一つは住宅ローンの返済が残っていたからでしょう。退職金で一括返済するにしても、その後の生活資金が必要になります。慣れた仕事を続けながら安定収入を得られる継続雇用は、やはり賢い選択です。
私は定年前にローンを完済していたため、その点の不安はありませんでした。ただ、55歳以降は会社での居場所を失い、58歳で出勤できなくなったのです。社長の交代という小さなきっかけで、人生は大きく変わってしまいました。
退職後は1年間、失業手当を受給しながら老後を考えました。そして手当が終了した時点で「無職になる」と決めました。十分な老後資金があったわけではなく、定年時の貯金は500万円。頼みの綱は退職金だけでした。
ところが無職1年目の支出は500万円を超え、住民税や健康保険が大きな負担に。市役所に「収入がないのに免除はないのか」と相談しても徒労に終わりました。
2年目に入り住民税は非課税に、健康保険も年間4万円未満となり負担は減りましたが、それでも出費は続きます。キャンプ用にテントを買ったり、15年使ったエコキュートを買い替えたり…。ちなみに新しいエコキュートは月4,000円の節約効果があり、8年で元が取れそうです。
それでも老後資金の不安は消えません。試算すると、現状のままでは77歳で資金が尽きる計算です。資産運用で3%利回りを期待すれば80歳、生活費を5%削減できれば84歳、さらにブログ収入を継続できれば89歳まで持ちます。
「老齢年金だけで暮らせれば…」と思いますが、現実はそう簡単ではありません。定年後の不安は、やはり「収入をどう確保するか」に尽きると実感しています。
第2章 社会とのつながり
退職後は家にこもる時間が増え、家族以外と話す機会がぐっと減りました。社会的には「孤独な人」に見えるかもしれません。
ただ、私はそれを大きな問題とは感じていません。家族と話したり、近所の方と立ち話したり、それだけでも十分です。
それでも、たまに依頼を受けてブログ記事を書き、読んでもらって感想をいただくと、家族やご近所とは違う刺激があります。YouTubeでのコメントも同じです。小さくても、社会とつながっている実感が得られます。
第3章 健康を守るための「働く習慣」
定年後は「健康寿命」が大きなテーマです。何もしなければ生活リズムが乱れ、体を動かす機会も減り、頭も使わなくなって老化が早まる恐れがあります。
私は散歩や家庭菜園、サイクリング、ジム通いなど、できるだけ体を動かすようにしています。加えて、ブログやYouTubeで調べたり、文章を書いたり、動画を編集したりすることで、考える力も維持できます。
働くという習慣は、退屈なようでいて、健康維持には大切な要素だと感じます。
第4章 成長と自己実現
55歳から始めたブログは、副業として続けてきました。文章作成、体験記事、写真や動画の撮影など、創意工夫を凝らしています。
YouTubeも同じで、ナレーション作りや動画編集を学ぶことで新しいスキルを身につけられました。定年後に「まだ成長できる」と感じられるのは、嬉しい驚きです。
働くことは単に収入を得るためではなく、欲求を満たし、自己実現につながる場でもあります。
第5章 働くことは生きがい
最後に挙げたいのは「生きがい」です。
会社員時代は仕事で役に立てたことに喜びを感じていました。今はブログやYouTubeを通じて「参考になった」「勇気をもらえた」と言っていただけることが喜びになっています。商品を紹介して収益が発生した時も同じです。
たとえ小さくても、人から反応をいただけることは生きがいです。働くことでしか得られない喜びが確かに存在しています。
まとめ
ここまで、定年後に働く意義を5つに分けて紹介しました。
- お金の安心
- 社会とのつながり
- 健康維持
- 成長と自己実現
- 生きがい
働き方は人それぞれです。完全に無職になって趣味に没頭するのも良し、会社で働き続けるのも賢明な選択です。
大事なのは「何かに取り組み続けること」だと思います。私にとって働くことは、定年後の人生を豊かにし、張りをもたらす大切な要素になっています。